こんばんは、整骨院自費導入アカデミー主宰の松村です。
まずは宣伝させてください。
沖縄でセミナーを開催します。
今まで告知したらすぐに埋まっていたセミナー、さすがに今回全くアウェーの沖縄での開催だからか、告知して2日経過してまだ残席が6となっております。
保険に依存しない院作りをしたい沖縄の先生は
https://matsumuramasataka.com/academy-in-okinawa/
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こちらからすぐにお申込みください。
月日が経つにつれ、整骨院でなんとか自費治療で収益を上げたいという先生も増えてきました。
それに伴い、「整骨院→自費」を請け負うコンサルも増えてきました。
私が自費専門院に変えた時、まだ誰もやっていなくてまさに右も左もわからない状況での完全自費院への転換でしたので、本当に悲惨な目に遭いました。
もちろん自費でやっている整骨院がなかったというわけではないですが、情報がないという状況でした。
もし私が今自費に移行するなら、そういうコンサルを受けますね。
絶対楽ですから。
ただ、あとでわかったことなんですが、同時多発的に整骨院を自費化した先生もおられたようです。
世の中の流れって非常に面白くて、同時期に別の場所で似たような現象が起こることがあるようです。
我々の業界の場合も臭いものに蓋をし続けた結果、今までのものに同時期に疑問を感じ、そしてそれを解消するために行動を起こすという時期が似通ったのでしょう。
そんな同時期に自費移行をされた先生の中に、まだ直接お会いしたことはないのですが、田中雅浩先生という柔道整復師の方がおられます。
田中先生の方からFacebookで友達申請をいただき、それから交流させていただいたのですが現在は自費移行専門の塾をされたりDVDを出されたりと活躍されています。田中先生の方が年齢は少し上ですが同年代、不満に思うポイントなども似通ってました。
田中先生と私が共通していることは、「マーケティングを学んだ」ということでないでしょうか?
(もちろん、治療もちゃんとやっておられるのは大前提ですが)
保険100%の院を自費100%の院にするには、本当に並大抵の努力ではできません。
特に当時前例があまりない時代。
開業時から完全自費院とかならいけるけど、保険から自費に切り替えなんて誰も不可能だと思っていた時期に自費移行をしたというのは私も同じですが、田中先生も本当に精神的にきつかったのではないでしょうか。
私の場合は本当に死ぬことを考えましたが、いつもシモネタを絡めたブログを書く田中先生も、内なる部分にそういう苦労を絶対に秘めておられると思います。そして死ぬ気でガムシャラにやったからこそ、田中先生は自費移行の塾やDVDを出すことで成功されたのだと思いますし、院経営も上手くいっておられるのではないでしょうか。
なんだか勝手に仲間意識みたいなものを持ってしまいます。
※田中先生のことを書かせていただくことは事前に承諾を得ております。快諾してくださった田中先生、本当にありがとうございました。
私にしても同じで、ありがたいことに院経営は安泰です。
アカデミーも会員の先生みな良い先生で、仕事かプライベートかわからない感じでいつも運営させていただいております。
アカデミーでも、マーケティングは非常に重要ですのでかなり勉強していただきます。
マーケティングに関しては、私自身も神田昌典氏から承諾をいただき、メソッドを提供させていただいておりますし、それだけでなく本当にプロのマーケターをお呼びして講座を開催させていただいております。
あ、10月に第二回目となる「真・治療院マーケティング講座」も開催しますのでお楽しみに!
今度は二日間かけて行います!
治療に関しては、要望がある先生には私が自分の院でやっていることをお伝えさせていただいておりますが、治療の勉強をしっかりされている先生は別に私などに教わらずとも、基本的にはその治療法を自費化するようにお伝えさせていただいております。
そんな中、アカデミーで一番伝えたいことがあります。しかし、それは一番伝えるのが難しいものなのです。
マーケティングにしても、治療にしても、問診にしても、言語化できる部分というのは別に当アカデミーでなくとも秀逸なノウハウはたくさんあります。なので別にアカデミーに入会せずともいいのです。
問題は非言語の部分です。
例えば「傾聴」。
傾聴っぽくするテクニックは言語化できます。
例えばNLPでは、ミラーリングやバックトラッキング、ペーシングなどのテクニックは信頼を得るためのテクニックですが、結局は傾聴しているかどうかということになります。
私はこのミラーリングやバックトラッキング、ペーシングなどを勉強した時は「あ、案外ちゃんとできてるやん、俺」と思ったものです。
テクニックは重要です。
ただ、本来はちょっと違うはずです。
例えばミラーリング。
相手がお茶を飲む時に一緒に自分もお茶を飲め、みたいな感じですが、本来は自分がお茶を飲んだ時に相手も自然にお茶を飲んだ、要するにミラーリングした場合、信頼関係が構築できていると判断できるという材料的側面もあるはずなんです。
ですので、いくらノウハウを学んでも結果を出せない場合、そしてノウハウの一部だけを学んですぐに結果を出してしまう場合とわかれるのです。
治療でも同じです。
実は一度アカデミー会員の先生に「問診や検査を始めてから、症状の原因をはっきりさせるまでのスピードが速い」と言われたことがあります。
検査などは「ノウハウ」なわけです。
古くからすでに言語化されているものだということです。
あくまで私の場合、ということで書かせていただきますので、それがセオリー的にどうかはわかりません。
私の場合は消去法で原因をつきとめていきます。
例えば腰痛の場合、私はまず最悪を考えます。
腰痛ならいわゆるレッドフラッグですね。
癌は大丈夫か、馬尾症候群はどうか、などなど。
まあほとんどの場合大丈夫なんですが、20年以上の臨床で1回感染性の脊髄炎の患者さんに遭遇したり、たまたま相談されて乳がんを触診して思いっきり癌細胞を触知したり、エグイくらいでかい大腸ポリープの患者さんを診たりと、レッドフラッグを実際に診る機会があったために「レッドフラッグ」という用語を知る前からまずはそこを警戒していました。
まずはレッドフラッグを消去します。
その後、痛みの場所や運動痛などの症状から、除外できるものを除外していきます。
次に、除外するための質問や検査をしていきます。
ちなみに私は極力徒手検査をしません。
なぜなら、徒手検査というのは症状を出す検査なので非常に苦痛です。
私は膝の内側靱帯を痛めた時に、べーラーテストをされ本気でムカついたことがあります。
せんでもわかるやないかい、と思うのです。
なので、なるべくやらないで原因を特定させるようにしています。
本当は一目見ただけで正解をつきとめられればいいのですが、私はまだそんな境地になっていません。
なので、正解を選択するのではなく、不正解を消していく作業をします。
それを瞬時に行い、そんな中でも患者さんが「あ、そういえば・・・・」と思い出されたらそれを材料にまた消去法を構築させていくという作業を脳内で行っております。
そのために助けになるのは治療法のノウハウではなく解剖学という学問になります。
この作業過程自体は、今書いているように言語化できていますが、「〇〇の時には■■と判断したのはなぜ?」と言われると説明できないことが多々あります。
そういう言語化できない部分を伝えていくことで、現在世間にたくさんあるノウハウに振り回されず、自分に必要なノウハウな何かを瞬時に判断することもできるようになり、自分が診るべき患者さん、診たい患者さんだけと接して、治療家としてやりがいのある院を作り上げていき、患者さんも柔道整復師もお互いがHappyになるような経営スタイルを作りあげていくことができるんじゃないかと思うのです。
では、言語化できない部分をどうやって伝えていくのか?
スポーツに例えてみましょう。
例えば王貞治さんが「なんでそんなにホームランを打てるんですか?」と聞かれたところで、そのすべてを言語化することはできないでしょう。
最終的には「素振りです」と言う可能性が高いと思います。
サッカーで、「なんでそんなにシュートが入るんですか?」と聞かれて、すべて言語化して伝えられるJリーガーはいないと思います。
柔道でも、理論が重要ですがその一瞬に技に入るという判断をなぜしたのかと聞かれると、「だってそう思ってんもん」としか答えられないことが多いです。なぜなら一瞬の出来事ですから。
ただ、共通してるのは「目的に向かって一貫性がある」ということではないでしょうか。
野球の場合は「ホームランを打つ」(イチローならヒットを打つでしょうかね?)、サッカーなら「シュートを入れる」、柔道なら「人を投げる」。
その目的に向かって、基本をしっかりと反復練習しなおかつそこから「守破離」の理論で独自性を持たせていく。
アカデミーで私が、常に会員の先生を顔をつきあわせ、酒を飲み交流するのは、常に接骨院・整骨院を医療機関と自覚し、柔道整復師である以上は医療人としての自覚と誇りを持ち、時には売上を逃してでも医療人として振る舞うべきところは振る舞う、そういう価値観を持っていただき、もしくはそういう価値観を持ち続けていいんだと勇気を持っていただき、その中でアカデミーでのセッションで手を変え品を変え色々とやってきたことや、ノウハウとしてお伝えしてきたことをしっかり身に染みこませて、自分だけの接骨院・整骨院を作り上げていただきたいのです。
ですのでアカデミーには卒業というものを設定しておりません。
アカデミーを始めてまだ2年。
多分最低でも5年は必要じゃないかと思っているので。
非言語な部分を身につけるには、時間と努力が必要です。
ただ、なるべく無駄な努力をはしていただきたくないのでアカデミーでは効率良く努力できるようにしております。
そして非言語の部分を身につけることこそが、マニュアル化された院では到底太刀打ちできない、芯が通ってしなやかで強い院を作りあげることができるのです。
アカデミーという名ですが、アカデミーで私は先生ではありません。
あえて言うなら「キャプテン」でしょうか?
私自身も院をやっていますので。
非言語な部分というのは言語化できないだけでなく数値化もできない、いわば魂のようなものではないかと思うのです。
アカデミーで伝えていきたいのは、柔道整復師として先人が築いてきたものを引き継ぎながら、新しく良いものを積極的に取り入れていく、そういう魂なんです。
私もまだまだ完璧ではないので精進していかないといけませんが。