接骨院・整骨院が自費治療を導入しなければならないたったひとつの理由

こんにちは、整骨院自費導入アカデミー主宰の松村です。

いや〜、つい先日の新聞はノーベル物理学賞受賞が一面、ちょっと前は医学生理学賞が一面と、科学者、研究者の人たちにとっては明るいニュース続きでしたね。

さて今回は接骨院・整骨院が自費治療を導入しなければならない理由について書かせていただきたいと思います。

はじめに

まず知っておいていただきたいことは、私の言う「自費導入」というのは、今のグレーな保険治療に「骨盤矯正」だ「整体」だを付け足して、一部負担金にプラスして1000円だ2000円だと患者さんからいただくというスタイルのことではありません。

急性外傷:保険、もしくは材料費や物療等を負担金に自費料金をプラス
明らかに保険外の慢性的な痛み:すべて自費治療

というのが、私が提唱している「自費導入」であるということを念頭に置いてお読みいただければと思います。

自費治療を導入しなければならないたったひとつの理由

さて、先述させていただきましたように、私は急性外傷に関しては、いわゆる柔整療養費の受領委任払いをしてもいいが、それ以外は自費治療をしろと提唱しています。

すると、反論があります。

「亜急性はいけるやろ!」

というヤツです。

で、この亜急性というものが非常にやっかいで、この亜急性の存在が肩こりや慢性腰痛でも療養費を請求するための体の良い言い訳として使われているのです。

ところで、亜急性の定義っていったいどんなものなのでしょうか?
ちょっと教科書を開いてみました。

柔整理論の教科書では

亜急性(蓄積性あるいは反復性)
反復あるいは持続される力によって、はっきりとした原因が自覚できないにも関わらず損傷が発生する。このなかには、臨床症状が突然発生するものと、徐々に出現してくるものがある。前者は、先に述べた荷重不均衡状態、あるいは静力学的機能不全の状態下で損傷される場合が多く、組織損傷が拡大していくなかで、外力として認知できない場合あるいは軽微な外力で突然発生したかのように機能不全に陥る。後者は、静力学的機能不全の状態であることが多く、症状は次のような経過をたどることがある。
まず疲労感を覚えやすくなることで、身体に何か異常があることに気づくが、当初はそれを強く感じない。経過とともに疲労するのが早くなり、また安静によっても容易に回復しなくなることで、それを損傷と認識するようになる。次いで、この疲労状態は疼痛となって現れ、さらに症状が強くなると、局所の腫脹、発赤などが現れたりする。
亜急性損傷は、以下に示すような分類がなされる。
(1)使いすぎOVERUSE(2)使い方の間違いMISUSE(3)不使用後の急な負荷DISUSE 

と書かれていました。

また、参議院の答弁書では

「亜急性」とは、身体の組織の損傷の状態が急性のものに準ずることを示すものであり、「外傷性」とは、関節等の可動域を超えた捻れや外力によって身体の組織が損傷を受けた状態を示すものである。

とあります。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/155/touh/t155008.htm

となると肩こりの場合は、亜急性の首の筋肉の挫傷あたりが妥当になるのでは?とも考えられます。
慢性腰痛の場合もしかりですね。

また、例えば慢性腰痛を「亜急性の腰椎捻挫」と解釈したとします。
しかし、同じ患者さんが整形外科を受診し、「筋筋膜性腰痛」と言われればおしまいです。
我々には診断権がないのですから、色々問題はあるとはいえ、医療業界は医師が王様なんですから。
肩こりも同じくですね。
「亜急性の頸椎捻挫」と我々が主張したところで、整形外科で「頸肩腕症候群」と言われれば終わりです。

また、いわゆるレセプト上の問題もありますね。

さて、肩こりも慢性腰痛も亜急性の外傷だと主張し、慢性的な症状に療養費を使い続ける柔整師の先生方、あなた方は申請書を作成するとき、ちゃんと受傷日不明で出していますか?

ま、負傷理由を書けという時点で、厚労省は急性外傷と亜急性外傷はOKというのと矛盾はしているのですが、ここで行政を批判しても始まらないし、そもそも理由書きが厳しくなったのも、原因は柔整師側にあるんですからその矛盾はおいておきましょう。

もう一度聞きますね。
負傷日不明で出してますか???
長期理由は負傷原因も、ちゃんと亜急性だと言ってますか?

そこまでしっかりやっておられる先生は、しっかり信念を持って仕事をされておられる先生なんだと思います。(そういう先生にこそ、自費治療をしっかりやっていただきたいものなのですが)

もうひとつ、肩こりで来た患者さんを「亜急性の頸椎捻挫」だと判断して療養費(もうめんどくさいので今後は保険で通します)を請求する際、ちゃんと1部位だけの請求にしていますか?

この質問をすると、保険どっぷり世代の柔整師たちの多くはこう言います。

「そんなん、1部位だけやったらメシ食われへんやろが」

と。アホとちゃいますやろか。
そうやってきたからこそ、それこそ今、メシが食えなくなってきてるのに。

また、もし肩こりや慢性腰痛の患者さんが半年、1年通院し続けたら請求部位はどうしてるの?
と、ここにも問題が出てくるわけです。
要するにコロコロしちゃってんの?ってことです。

肩こりや慢性腰痛等に保険を使っている柔整師は、亜急性という名目で自分を正当化しようとしていますが、そもそも違法的な部分が多いのも事実なんです。
もし肩こりや慢性腰痛を「亜急性の外傷だ!」と主張し、保険請求するのであれば、医師に突っ込まれてもしっかり反論できるようにしておく必要がありますし、患者さんにもちゃんと説明しないといけません。
ましてや部位の付け増しはもっての他ですし、亜急性としての請求をきっちりしないと、それは違法だということになるのです。
もちろん、悲しいことにひどい違法請求をする柔整師もいますので、まずはそういうところから取り締まられるので、今すぐにそこまで突っ込んでこられることは少ないと思います。

しかし、「叩けば埃の出る身体」でいいのでしょうか?
いや、いいはずがありません。

そう、だからこそ完全な外傷は保険や保険+自費で対応するのは全然OKですが、明らかな慢性症状はしっかり自費で診ていきましょうということなんです。

 

最後に

マジメで正直な先生ほど、ジレンマに苦しみ続けないといけない仕組みなんです。

それでもまだ、マスコミ等で取り上げられるまでは、「良い治療を安く提供してるんだから」と、自分の良心の呵責を和らげていましたが、この時代、そうやって自分の心の中でいくら今の柔整の保険の現状を正当化しようとしても、何かある度に、どこかで自分の良心の部分がひっかかってしまい、それがストレスになってくる、そんな時代になってしまっているのです。

そして最後の最後に言いたいことがあります。

もしあなたにお子さんがおられたとします。
成人式の日に

「お前が今までメシ食って、習い事して、スポーツして、そして今まで学校にいってと生活してきた時にかかったお金、小遣い全ては、バレるリスクが少ないからずっと違法行為をして得たお金なんだ」

と面と向かって言えますか?

そういうことです。


投稿者: 正隆松村

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